蓮馨寺イベント、學のまちkawagoe「三芳野の雁-伊勢物語の川越-」

2019年6月29日に蓮馨寺にて実施されたイベント「三芳野の雁-伊勢物語の川越-」に参加してきました。

「文学から読み解く川越」シリーズ@蓮馨寺

「學のまちkawagoe実行委員会」なる団体が、「文学から読み解く川越」シリーズの第1回として「三芳野の雁-伊勢物語の川越-」を6/29(土)に開催しました。

伊勢物語なんて、学生の時に読んだきりだなぁと思いながら、角川ソフィア文庫の伊勢物語を片手に、小雨降るなか蓮馨寺にお邪魔してきました。

蓮馨寺の呑龍堂。

講義が行われたのは、講堂の方です。


「學のまちkawagoe実行委員会」とは?

「學のまちkawagoe実行委員会」とは何か?ということで、調べてみました。

學(まなび)のまちkawagoe実行委員会では、”川越学”の域にとどまらず、広く専門的な視点から「知ること」「学ぶこと」の意味や大切さを発信し、題材のひとつとして地元川越の文化や歴史も取り上げながら、地域住民に対して文化的な発信を行ってまいります。

昨年2018年にスタートした団体です。

スタート年である昨年は、こんなイベントを実施しています。

「まちをめぐって活版印刷体験!−本をつくること、文字にふれること−」

当ブログでも触れたことのある、ほしおさなえさんの「活版印刷三日月堂」絡みのイベントですね。

「活版印刷三日月堂」と川越に復活した活版印刷工場

また、この会の実行委員長の舟橋一浩さんは、川越スカラ座の運営をしているNPO法人プレイグラウンドの代表理事も務めていらっしゃる方です。

地元密着の映画館 川越スカラ座

しかもこの方、川越に本拠を置く、埼玉県議会議員でもあります。

もしや川越のキーパーソンか?!


「三芳野の雁-伊勢物語の川越-」@蓮馨寺講堂

そんな大物とはつゆ知らないまま、舟橋さん司会で、講義が始まりました。

会場となった講堂内は、40席ほど椅子が用意されており、30人強の方により座席は埋められていました。

「朗読と解説を通して、地域文学に親しむシリーズ講演」と銘打たれている通り、朗読者としてアナウンサーの朝久麻美さん、解説は成城大学国文学教授の上野英二さんが担当されました。

さて、本題の講義ですが、川越が舞台になっている伊勢物語の第十段をメインに展開されました。

文庫本では10行程度の短いお話です。

内容は、女遊びが過ぎて京にいられなくなった在原業平が武蔵の国くんだりまで来て、今度はその土地の女に手を出すという他愛もない話です。

業平が手を付けた娘の母親が、貴族である業平に対して舞い上がってしまい、娘のことをたのみますという歌をよこし、業平が娘さんのことは忘れませんよ、とお返しの歌を送るというだけの話で、これを読んだときはそれなりに相思相愛の仲でそれを称えた(?)お話なのかな、という印象でした。

ところが先生の講義を聞いて印象がひっくり返りました。

業平のような貴族にとって、川越近辺の女など相手にもならない。ただの遊び。

しかも、娘の母親がしゃしゃり出てきて、女の方から歌をよこすなど、作法知らずも甚だしい、という意図が隠されているそうなのです。

うーん。私が最初に読んだ時の印象とは全く違いますね。

当時これを読んだ人は、ニヤリと悪い笑いを浮かべて読んだのでしょうか?

川越人も業平にこれだけいいようにされたら反感を買われるんじゃないかとも思いましたが、皆さん(女性が多い)、楽しそうに先生の講義を聞いていらっしゃいました。

ふと思い出したのが、夏目漱石が愛媛県の松山市民に対して『坊ちゃん』でさんざん悪態をついているのに、松山市民は坊ちゃん団子を精力的に売り出して漱石を愛してやまない、というそういう関係に川越市民と業平ともなればいいなと思いましたが、さすがにスケールが違うか。。

次回は9月開催予定、内容は未定とのことです。

次もぜひ参加させてもらいたいと思います。



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