川越の書店~地域密着の個性的な本屋さん

川越の書店探訪記です。今回は川越の個性的な本屋さんを訪ねてみました。

一番街の老舗「本の店 太陽堂」

一番街の蔵造りの街並みの中に、前を通っただけではそれと気づかない本屋さんがあります。

昭和10年から続いている「本の店 太陽堂」です。

店先には観光客狙いと思しきTシャツの類が並んでいて、外見からは本屋さんとは中々わかりません。

熱心にゴジラTシャツに見入る外国人観光客

店先には「本屋でもあります」と張り紙が。

確かに、これがあの太陽堂かと確信を得て、庇をくぐります。

「本屋でもあります」の張り紙

やや土産物屋感はありますが、ちゃんと本が売ってあって、ひとまず安心。

本には、売り文句の書かれた帯が巻かれています。

渋いですね。神保町の古本屋で時々見かけたことがあります。

昔のPOPってみんなこうだったんでしょうかー。

この書店の2階が藍染のギャラリーということもあって、店内には、工芸書、染色関係の本が多く並んでいます。

さて、レジ前には川越について書かれた資料のコーナーがあります。

このコーナーがあるとないで信頼感がだいぶ違います。

『川越市史』『町づくり規範ダイジェスト版』『小江戸川越検定認定問題集』など、入手困難な資料が多数置かれています。

その中で目を引いたのがこの本です。

お店では「川越を知る本 最新刊!!」の帯が巻かれていました。

その通り、発行は2019年6月30日でつい2週間ほど前。

内容も充実している印象で、じっと見入っていると、店主が「これを読めば川越のことは一通りわかります」と声を掛けてくださいました。

確かに執筆者を見ても、川越蔵の会前理事長だったり、元町並み委員会委員長で先日ご逝去された、可児一男さんだったり、今の川越を形つくってきた方々が名前を連ねていて、信頼できそうな本でした。

最近はめったに本を買わなくなった私も、これは買うべきと思い、店主に本を差し出しました。

「ここは本以外にもいろんなものを売ってるんですね」と店主に声を掛けると、

「どこの本屋も今は本だけじゃやってけないですから・・・」とやや恥ずかしそう(?)にしていたので、ちょっと悪いことを聞いてしまったかなと思いつつ、お店を後にしました。

購入した『うつくしの街 川越』にも、この書店のことが書いてありました。

小谷野家の北側に建つ銀パリ・太陽堂は、糸繭製茶煙草問屋だった大川喜兵衛を施主として明治二六年五月に上棟されたものだが、現在は理容室と書店の二軒が使用している。外見上は、箱棟、影盛付鬼瓦を備えた屋根となっているので、一見蔵造りかと思われるが、二階軒先の出桁と蛇腹や格子窓と戸袋、そして一階軒先の垂木に至るまで、正面部分は真壁造り(全体を塗り壁として柱を見せない大壁造りではなく、柱と壁面とが同一面でないつくりかた)となっているのである。しかし、妻側の外壁は、南北両面とも土壁で塗籠めており、塗家造りに近い町家といえる。

『うつくしの街 川越』p.31より

由緒ある書店で、地域資料の品ぞろえも豊富です。

出版不況に負けず、長く続けてもらいたいと願います。

ウニクス川越にある洒脱な本屋さん「T’s Books」

川越駅西口から歩いて5分ほどのところにあるウェスタ川越に、2015年3月13日にオープンした生活密着型商業施設「UNICUS(ウニクス)川越」。

そのウニクス川越の中におしゃれな本屋さん「T’s Books」があります。

“生活密着型商業施設”の中にあるということからか、店内には、料理や健康・インテリアなど生活系の本が目立ちました。

専門書は少ない印象です。

ここの特徴は、カフェと店内でつながっているところです。

本屋からそのまま併設のTully’sに行くことができます。

本屋側からTully’sを望む

・一人2冊まで持ち込みができる

・コミック・雑誌の持ち込みは不可

・持ち込み可能エリアはカウンター前限定

以上のルールを守れば会計前の本を持ち込むことができます。

ということで私も早速チョイスしてみました。

汚して購入ということになっても後悔しないように、本の選択には慎重になります。

選んだのはこの2冊

読み終わった本は、Tully’s内の返却ボックスに戻します。

書店には、生活系の本の他にも、コミックや子供向けの本、学習参考書などが多数置いてありました。

ターゲットとして子育て世代をメインに据えているのかなという印象です。

21時まで開いているので、仕事帰りに立ち寄ってコーヒーを飲みながら本を片手にくつろげるのもよいですね。

ちなみに、T’s Booksの T は、Tully’sの T でしょうか?情報が少なくてよくわかりませんでした。

子どもたちを惹きつけるイベント充実の「精文堂」

「T’s Books」の近く、駅寄りの場所に、「精文堂」という本屋さんがあります。

この本屋さんでは、1階が書籍・雑誌売り場、2階がプラモデル・ミニ四駆・トレーディングカードを販売しているフロアになります。

1階の書籍・雑誌売り場は、コミックや雑誌それと特に児童書が充実しています。

充実の児童書売り場

そして、本屋としては珍しく、毎月「おはなしマラソン」という絵本の読み聞かせや紙芝居、手遊び歌など行うイベントを開催しています。

「第76回」ということで歴史がありますね~。

ちなみに1階は文具コーナーも充実しています。

1階を後にして、2階に上がっていくと、まず目に入るのがショーケースに入った、緻密なガンダムプラモデルの展示。

結構な迫力に圧倒されます。

これらはお客やスタッフの方々が作ったものらしく、書店ホームページにも掲載されています。

2階のフロア内のかなりの部分を占めるのが、ミニ四駆のサーキット場。

私も子どものころに夢中になりましたが、今も人気なんですね。

こういう大掛かりな施設が必要なおもちゃは、子どもたちを集めるのにはうってつけで、良いたまり場になるのではないかと思います。

そして充実のサービス内容。

3レーンコースを無料でご利用いただけます。
(混雑時には、2時間で交代していただく場合がございます。)

コースのほか、作業テーブルをご用意しています。
また、組み立てのための工具や、ミニ四駆をお持ちでない方のための車もお貸ししています。

ミニ四駆レース大会も定期的に行っているとのことです。

他にもトレーディングカードの販売を行っています。

トレーディングカード大会というのも毎日(!)開催されていて、私が行った時も子供たちがゲームに興じていました。

とにかく子どものために、色々なイベント・企画を打っていて、来る子どもたちも働く店員さんたちもとても楽しそうなのが印象的でした。


それぞれに特徴があって、楽しい本屋巡りになりました。

願わくはもっとこうした個性的な書店・古本屋が増えていくと良いなと思います。

以上、川越に本拠のある、個性的な本屋さんの探訪記でした。

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